目標

 

毎月2回ブログ更新がんばるぞ と言っていたのに、最近は月1回更新になってしまっている。

なんとか続けているこのブログも、今回でようやく30回目である。このブログは自分の思考を記録するために書いているものであるから、ここまでこれたのも、ひとえに読者の皆様方のおかげではなく、僕の継続力のおかげであり、継続は力なり、というわけである。折角なのでこれまでの記事をいくつか読み返してみたが、懐かしいこともあれば、こんなこと考えていたのかと思うところもあり面白い。今後もできる限りこのブログは続けていきたい。

研究をするのが好きというか、僕には研究する性癖(原義)があるようなので、1年とちょっと前に卒業研究を始めてから、僕が考えることの7割くらいは研究に関することになってしまったし、可処分時間を惜しみなく研究に注いできた。僕は昔から宇宙がどうなっているのか興味があったので今は宇宙物理をやっているが、卒研では物性物理をやっていた。同じ物理とはいえ異なる2つの分野の研究をやって気が付いたことは、その研究をする意味がわからない、もしくは手法が自分に合わないのでなければ、僕は大抵どの分野でも楽しんで研究をやっていけそうだということだ。

対象が何でも良いのだったら、僕はどうして、何に向かって、毎日熱心に研究しているのだろう? 数ある研究対象の中でどうして宇宙物理を選んだのだろう? 前回の記事で「僕はこの世の全てのことに意味があり全てのことに意味は無いと思っている」と書いた。この考えは、物事を多面的に見れば意味があるようにも無いようにも捉えられる、ということを言っているのであり、先述した「その研究をする意味が分からない」というのは、その研究の結果が設定された問題の解決に繋がるとは思えない、という一面的な意味を言っているので、これらの主張は矛盾しない。ともかく、多面的に見れば何事も研究対象になり得るだけの意味を持っていると捉えられるし、研究して得られた結果がどれほど価値のある結果だと言われても、見方によってはその結果には何も意味が無いように捉えられる。僕は宇宙がどうなっているのかに強い興味を持っているし、自分でそれを明らかにしていきたいと思っているが、その研究で得られる結果にはあまり興味を持っていないような気がする。今の長期的な目標は、銀河形成の物理を理解することで、これは銀河内の星形成、巨大ブラックホール形成や宇宙論、さらにはなぜ我々がこの宇宙に存在するのかという問題に繋がる重要な問題であるが、この問題が分かったと言えたところで、「あー、なるほど。そうなっているんですね。」くらいの感想しか言えないのではないかと思う。

そうすると、前の段落の最初の疑問に戻ってくる。研究の短期中期長期的な目標はそれぞれあるが、最終目標といえるものが無い。最終目標を設定しようとすると、研究がつまらなく感じられてしまう。だから、僕を動かしているのは、未知の領域に踏み込んでいって知の領域を広げたい、というフロンティア精神なのではないかと思う。これは例えば旅行をするという場合であっても、旅行先の名産品とかにはあまり興味は無くて、行ける限り遠くまで、特に岬のような地の果てまでただただ行くということに興味を持っていることにも表れているのではないかと思う (*1)。これは人類にとってのフロンティアではないけれど僕にとってのフロンティアの開拓である。

僕を動かしているものがフロンティア精神であれば、2つ目の疑問に答えるのは簡単で、宇宙に興味を持っているのは、宇宙はフロンティア感に溢れているからである。

(*1) このあたりの考えをうまく言葉にできなくて、旅行先でおいしいもの食べることよりも移動することのほうが好きだと言ったのが、「移動するのが好きなんだよね」という発言になった。 (cf. The Shape of K: 10/28 - 10/31: チェンソーマン)

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